東京SWでは、全キャラクターが「前衛」として活躍できるようにメイン技能としてファイター、グラップラー、フェンサー、シューター、バトルダンサー技能のいずれかを取得必須とします。また、それに際して技能の性能に変化があったり、舞台に合わせて設定が変わったりします。
以下にその詳細を記載しますので参考にしてください。
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以下の5種の技能の内、いずれか1つをメイン技能として設定します。メイン技能として選択した技能に応じて、通常のSW2.5にはない効果を得ることが出来ます。複数を取得したとしてもメインとして設定出来るのはひとつであり、メイン技能を変更することは出来ません。
また、PCは全員メイン技能のレベルが5に到達した時、自動的に《変幻自在Ⅰ》を習得します。
重く強力な武器や《霊装》を装備し、黄昏の魔物たちに立ち向かうための技能です。他の担い手たちよりも率先して前に立ち、彼らを一撃で瀕死にするほどの攻撃を放ったり、逆に魔物たちの攻撃から仲間を守ることに長けています。
設定上どの技能にも通じることではありますが、別記の〈自立可動式戦闘支援システム〉による補助を受けて身体能力を強化することで、普通の人間では考えられないくらい容易く重量級の魔剣を操ったり、密度の高い霊装を纏うことが可能です。
大きな武器を扱うことなく、己の手足と最低限の魔剣や霊装のみで戦う事に長けたスペシャリストです。システム上は手数の多さで敵を圧倒しながらも、投げなどの搦め手に《カウンター》といった特技も習得する攻撃偏重型の前衛といったところです。
グラップラー技能においても〈自立可動式戦闘支援システム〉の恩恵に与っており、硬い鱗や鎧を攻撃しても手足が痛みにくかったり、巨大な魔物でさえも投げ飛ばすことが可能となります。反面、防御力に優れた霊装を纏うことには向かず、反撃を受ければ容易く危機に陥ってしまうという危険性をも孕んでいます。
ファイター技能と同様剣などの武器を持って戦いますが、こちらは重量級の魔剣を扱うことは極めて困難になります。代わりに威力が低いながらも敵の弱点を正確に突くことに優れており、爆発力はファイターやグラップラー技能にも優ることもあります。
こちらも〈自立可動式戦闘支援システム〉の影響によって身体能力が強化され、敵を翻弄する素早い動きが可能となり、戦闘中であっても敵の弱点を見抜く動体視力をも得ることが出来ます。グラップラー技能と同じく、堅固な霊装は装備出来ませんが、上記2つの技能に比べてシステムへの負荷が軽く、他の技能と組み合わせやすいことも大きな特徴と言えるでしょう。
上記3つの技能と違い、シューター技能は弓や投げナイフ、銃といった飛び道具を操ることに長けた技能です。弓による高威力の攻撃や、手数に頼った攻めや搦め手を得意とする投擲武器、霊力を込めた弾丸を発射することで敵の防御もろともダメージを与える銃など、構成によって大きく特徴が変化します。
他の技能と同じく〈自立可動式戦闘支援システム〉の補佐によって乱戦の中でも敵を正確に捉えるための視力や身体技能が備わります。装備できる霊装の制限はファイターと同じで、素早い射手として動くことも出来れば、防御を固めて固定砲台のような役割を果たすことも可能です。
バトルダンサー技能は、ファイター技能とフェンサー技能の中間を行く特徴を持つです。フェンサーよりも重量のある武器を扱いやすい反面、装備する霊装はファイターよりも軽量のものに限られ、素早い動きで敵を翻弄し、仕留める戦法を得意とします。
〈自立可動式戦闘支援システム〉の補助があれば通常の人間では到底出来ない動きで、文字通り舞うように戦い、時として味方だけでなく、敵でさえ魅了してしまうこともあるでしょう。
東京SWでは、上記5つの戦士系技能以外はすべてサブ技能に分類され、以下の種類が存在します。経験点テーブルは通常通りです。
サブ技能はメイン技能以上に設定の変化があるため、以下を読み、キャラクターの特徴を出すような技能選択の参考にしてください。
何も無い所から炎を出したり、霊力の刃を放って敵を攻撃し、あるいは霊力で敵を痺れさせて動きを鈍らせる――フィクションの世界でしばしば見られる「魔法」を扱う技能が、ソーサラー技能です。元々の霊力を扱う才能に加えて、〈自立可動式戦闘支援システム〉の補助によってより正確に、強力な魔法が扱えるようになります。ソーサラー技能によって行使される魔法は、「真語魔法」と呼ばれます。
SW2.5では魔法文明語が自動的に習得されましたが、東京SWにおいては現実世界に存在しない特殊な言語は存在しません。そのため、ソーサラー技能を取得しても魔法文明語の読み書きが出来るようになることはありません。尤も、魔法の行使に際しては発声は必須であることは変わらず、複雑な身振りをする必要があるため、一部霊装を着用している場合はペナルティを受けてしまうのは変わりません。
ソーサラー技能と同じく、霊力を利用して魔法を扱う技能です。ただし、魔法の性質は大きく異なり、自分や仲間を強化したり、魔法生物を作り出して使役するなど、特殊なものが揃っています。東京SWにおいては、黄昏の影響を受ける以外にアンデッドという種族の概念が存在しないため、【クリエイト・アンデッド】や【リザレクション】を始めとした死者に纏わる魔法は使用不可能になります。その代替として別途魔法を用意しますので、別頁に記載する使用不可能の魔法や、オリジナル魔法を参照してください。
コンジャラー技能で扱う魔法は「操霊魔法」という総称で呼ばれ、行使には発声や動作が必要で、装備している霊装によってはペナルティが発生します。魔法生物の作成に際して、「この素材って存在するの……?」という疑問が生じた場合は、GMに相談してください。
通常のSW2.5と同じく、ソーサラー技能、コンジャラー技能の習得状況に合わせ、深智魔法の使用が可能です。ただしコンジャラー技能同様、死者に纏わる魔法は原則使用できないものとしてください。
仲間の傷を癒やしたり、毒や呪いを取り除いたりと、支援に特化した魔法を扱う技能がプリースト技能です。しかし、東京SWの世界にはSW2.5と違って明確な神は存在しません。〈自立可動式戦闘支援システム〉の補佐によって感覚を極限まで研ぎ澄ますことで、自然界の万物に宿った不思議な力を感じ取り、それを顕現させるのが東京SWにおける「神聖魔法」です。魔法の行使に発声は必要ですが、こちらは霊装に制限はありません。
神が存在しないことで問題になるのが特殊神聖魔法ですが、東京SWにおいてはいずれの特殊神聖魔法も存在しません。いくつかの候補をオリジナル魔法で用意するためプリースト技能がレベル4/7/10/13になった時にひとつずつ選択し習得してください(13レベルに到達することはないと思いますが)。
炎、風、水・氷、土、光、闇の6つの属性の妖精を喚び出し使役するというのが、SW2.5におけるフェアリーテイマー技能です。しかし、東京SWにおいては妖精は存在せず、妖精魔法を行使することは出来ません。そのため、代替技能としてエレメンタラー(属性使い)技能を用意します。プリーストが「自然界の万物の何らかの意志」の力を借りることに対して、エレメンタラーは「万物の根源である元素の力を励起させる」ことで特定の属性に特化した魔法を扱うことになります。
使用出来る魔法は「属性魔法」と呼び、性能や使用条件はフェアリーテイマー技能に準拠します。エレメンタラーは妖精との契約ではなく、特定の属性と親和性の高い霊力を持った宝石を身につけ、〈自立可動式戦闘支援システム〉で設定を行うことで、望んだ属性の魔法を行使することが可能になります。【サモンフェアリー】については、いずれも使用不可能です。
エレメンタラー技能もカテゴリ〈金属鎧〉に相当する霊装を身に着けている場合は、行使判定にペナルティ修正を受けます。
マギテック技能は、〈マギスフィア〉と呼ばれる魔法の品と〈自立可動式戦闘支援システム〉をリンクさせ、そこから様々な効果を生み出す力を持った技能です。攻撃から補助、防御系魔法など様々な魔法が揃っており、他の魔法使い系技能と違って生来の才能に拠る所が比較的少ないため、手を出しやすい技能と言えるでしょう。
東京SWではラクシアと違って火薬は普通に存在し、一般的な銃火器はそれによって弾丸を撃ち出すことが出来ます。しかし、マギテック技能にはバレット系魔法が存在し、火薬ではなく霊力を弾丸に込めることによってそれらを撃ち出します。バレット系魔法を使用して弾丸を撃ち出すには、通常の銃ではなく、魔剣としての力を持った特別な銃が必要となります。
扱う魔法は「魔動機術」と呼ばれ、霊装による行使の制限はありません。
スカウトはいわゆるスパイ的な活動のスペシャリストであり、潜入、変装、尾行にあしあとの追跡など、様々な方面で活躍することが出来ます。これは〈自立可動式戦闘支援システム〉の補佐がなくとも鍛えることが出来る才能ではありますが、その補助を受けることでより感覚が研ぎ澄まされ、罠や危険の早期発見や機先を制することが可能になるのです。
スカウト技能による行動は密度の高い霊装との相性があまり良いとは言えず、能力の多くが制限されてしまうことには注意が必要でしょう。
レンジャー技能は、野外での活動能力と知識に長けた技能です。薬草や薬品に深い知識を持っていたり、それらをより効果的に扱うことが出来るため、仲間にレンジャーが居れば黄昏の魔物との戦いはぐっと楽になります。スカウト同様、〈自立可動式戦闘支援システム〉の補助で感覚がより鋭敏に、手先も器用になり、動きも機敏になります。
別頁記載のルールの変更により戦闘特技《ポーションマスター》は不要となってしまいます。そのため(レンジャー技能が9レベルまで上昇する程経験点が入るかはともかく、)《ポーションマスター》の効果を変更します。それについては戦闘特技の頁を参照してください。
レンジャー技能による行動も一部は霊装によって制限が掛かりますが、あえて密度の高い霊装を着て、その生存能力の高さを活かすという戦い方もないではありません。
セージ技能の所有者は、様々な知識に通じています。それは黄昏に関するものであったり、それとはまったく関係のない知識であったりと多岐に渡り、仲間たちの知らない事にも通じている彼らの知識は大きな助けとなるでしょう。〈自立可動式戦闘支援システム〉を身につけることで、頭の回転が早くなり、記憶を辿り、知識を引き出したり解答を導く速度が飛躍的に上昇します(尤も、全く知らない知識については引き出すことは当然不可能ですが)。
その才能を持つ者は、《A.A.A》にて黄昏に関する様々な特別講義を受講することになります。そこで得た知識を用いて魔物の特徴や弱点を見抜くことは、彼らにのみ許された能力です。
SW2.5とは違ってレベルの上昇に伴う追加言語の習得はありません。その代替として特殊な戦闘特技を用意しますので、別頁を参照してください。
練技と呼ばれる術を扱うのが、エンハンサー技能です。練技は特殊な呼吸法により体内の霊力を活性化させ、肉体や感覚を強化する術で、魔法とは一線を画します。無論、練技も〈自立可動式戦闘支援システム〉の補助なしではまともに扱うことはほぼ出来ません。
ルール上の扱いはSW2.5と変わらず、戦士系技能を中心に様々な恩恵を受けることができるため、ある程度の習得は必須の技能と言っても良いでしょう。
カードマスターは、アルケミスト技能の代替技能です。「マナカード」と呼ばれる霊力から精製された特殊な札を用いて「紙術」を扱うことが出来ます。紙術には仲間の補助から敵の弱体化まで幅広い効果のものがあります。
一見、〈自立可動式戦闘支援システム〉の補佐なく扱うことができるようにも思えますが、マナカードから紙術を行使するにはマテリアライズが必要となり、システムに制限が掛かっている状態では発動は出来ません。また、〈アルケミーキット〉は〈カードホルダー〉という名称に変更し、魔動機文明語の習得はありません。
仲間たちを鼓舞し、その士気を上げて戦闘を勝利に導く力を持つのがチアラーです。これはSW2.5におけるウォーリーダー技能の代替技能であり、システム上の扱いはウォーリーダーと同じです。チアラー技能で扱う術は「鼓咆」ではなく「鼓響」と呼びます。
〈自立可動式戦闘支援システム〉を身につけることで、チアラーの声は周囲に響き渡り、声を通して仲間たちに霊力を分け与えることでその身体を強化します。〈軍師徽章〉などはルール上必要になりますが、技能を持つキャラクターにそぐわないものとなる可能性が高いため、好きに相当品を設定して構いません(限度はありますが)。
東京SWにおいては採用しません。