CENTER:'''''&size(17){――それは、少女が望んだ物語。};'''''
*序文 [#cb6e031b]
昨日から今日、今日から明日へ。
世界は同じように時を刻み、今日と変わらぬ明日が来る。
傷ついた身体の痛みも、刻まれた心の痛みも。
時は傷を癒やし、記憶を忘却させる。
過去に起きた出来事も、未来に起こるすべても。
忘れられたそれは、世界を侵し、喰らっていく。
全てを忘れ、全てを知った者は見るだろう。
黄昏に染まる東京の空を。
歪んでいく空の下、君は見ただろう。
霞んでいく視界の中、私は願うだろう。
――君の熱が。君の色が。君の笑顔が失われぬように。
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CENTER:&size(15){歪んでいく空の下、彼は見ただろう。&br;霞んでいく視界の中、私は願うだろう。};
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CENTER:&size(15){――君の熱が。君の色が。君の笑顔が失われぬように。};