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2025年現在でも変わらず日本国の首都としての機能を持っています。
ただし、皇居や東京駅付近は現在では《黄昏》の巣となっており、10年の間に建造された《外殻壁》と呼ばれる防壁で囲まれているために、進入は許可されていません。
皇居の代わりとして、新宿御苑内部に建物が新設されたものの、旧皇居への距離も近いため、天皇を始めとして、利用・生活する人間は居ません。
東京都庁は変わらず東京都の行政の中心として利用されている他、国会議事堂等の政治の中枢たる建物もその付近に新設され、実質的な日本の中心となっています。
旧東京駅も今では《外殻壁》の中にあるため、新宿駅が改装されて『東京新宿駅』として機能しています。
皇居や東京駅以外の場所については、現実の東京と大きな違いはありません。
後述する《黄昏》に対抗する手段以外の技術についても、この10年ではめざましい発展は見られず、停滞しています。
《黄昏の種》が落下した皇居を中心とする一帯のことです。
2016年の種の到来以後、地面がまるで煮え立つかのようにふつふつと隆起し、赤黒く変色し、周辺の建物を同様に変遷させていきました。
一月も経つ頃には、皇居の周囲――東京駅や国会議事堂などを巻き込む形で侵食が広がり、その一帯はまるで異世界であるかのような見た目となってしまいます。
当時の日本国防衛軍(この頃は自衛隊)によって調査が進められ、そこで〈剣のかけら〉が発見されます。
侵食の速度は一度緩やかになったため、〈剣のかけら〉の研究が進められて開発された新素材を利用して、地下を含むその一帯を覆う五重の防壁《外殻壁》が建造されました。
《魔都》の領域内で発見された〈剣のかけら〉と呼ばれる不思議な力を持った鉱物を素に作られた防壁です。
〈剣のかけら〉は、少量であっても《黄昏》を退ける力を持っているため、《外殻壁》にはごくわずかながらそれが素材として使われています。
壁は5つもの層を持ち、地下までも覆う規模の大きなもので、周辺には昼夜問わず国防軍によって警備されており、許可無く立ち入ることは不可能です。
《外殻壁》の完成以降、壁が破壊されて怪物が外へ出てきたことはありません。しかし、それでも怪物たちは不意に日本中の何処にでも出現します。