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20150214_0

2015/02/14
キルシー
21:51:16
GMか、丁度いい。幾つか菓子を焼いてあるのでな、持って行け。
オルハ
21:51:34
御機嫌よう、ジーク君。丁度いいわ、しばらく付き合いなさい。
イクスラーゼ
21:51:37
あ、クリスじゃん! あたしはいつでも準備オッケー! さあ始めよう!
フロレンツィア
21:51:46
キルシー、君も来たのね。さ、行きましょ。あたしも力を貸すわ。
GM
21:53:07
おし。
21:53:10
じゃあよろしくお願いします。
クリストファー
21:53:15
よろしくお願いします。
ジーク
21:53:18
よろしくおねがいします。
GM
21:53:52
 
21:53:53
 
21:53:57


挿話 「真実への扉」


21:54:01
 
21:54:02
 
21:54:29
《進化の庵室》での戦いの後も、フェンディルとヴィクトールの軍勢との戦いは各地で続いていた。
21:54:37
しかし、そのいずれもが大規模な戦闘に発展することはなく、小競り合いが頻発していた、という程度だ。
21:54:49
そのため、君たちが駆り出されることもなく、以前コークルたちに話していた"余暇"を得ることが出来た。
21:54:56
この余暇の使い方は既に決まっている。初めてルーベルリアと出会った遺跡を、改めて訪れることだ。
21:55:03
〈明けの明星亭〉にて出発の準備を整える君たちの元に、二人の客が訪れた。
#イクスラーゼ
21:55:32
「やあやあエブリバディ元気にしてたかい!」
#マシュー
21:55:43
「相変わらず騒がしいやつだな……」
ジーク
21:56:16
「お前、エブリバディとか意味が分かるのか?」
クリストファー
21:56:34
「適当にノリで言ってるだけって気がするな……」
#イクスラーゼ
21:56:41
「むっ、あたしのゴガクリョクを舐めちゃぁいけないよジーク!」
#ロイ
21:57:06
「まあそのくらいなら意味も分かっているだろう。俺に付き合っていると、色々な言語を目にすることは多いからな」
キルシー
21:57:27
「……それで、何の用だ」
#ブランシェ
21:57:40
「ウフフ、元気があるのはいいことじゃない。さ、二人も座って」
#ファルシオーネ
21:57:49
「今お飲み物をご用意致します」
ジーク
21:58:27
「このタイミングで来るっていうのは、中々空気は読めているが……内容はどうだ?」 とりあえず席について、ロイとイクスの言を待つ
#ロイ
21:58:42
「何の用だ、とは傷つくな。メレディスを通じて、色々と話を聞いたからね。新しく分かったことを伝えに来たのさ」
#メレディス
21:58:53
「あれ、わたし先生に話しましたっけ?」
キルシー
21:59:07
「……」 別に傷つく言い方をしたつもりはないんだけどな
#ロイ
21:59:15
「おいおい……揃いも揃って酷いな」
#オルハ
21:59:29
「まあ、何か分かったというのなら聞きましょうか」
#ルーベルリア
21:59:38
「ええ、お願いするわ」
ジーク
21:59:40
「なんていうか……そっちから来ることが中々新鮮で」
クリストファー
21:59:46
「そりゃ有り難い。こっちからも訪ねに行こうかとは考えていたんでな」
#フロレンツィア
21:59:56
「確かに、割りとこっちから行くことの方が多かったわよね」
#イクスラーゼ
22:00:27
「あたしはもっと外に出ろーって言ってるんだけどね」
#ロイ
22:01:08
「……さて、今回伝えたいのは、《五芒》とその機能だ」
ジーク
22:01:54
「……」 思わず息を飲んでロイを直視する
#ロイ
22:02:15
「《五芒》が造られたのは、間違いなく魔法文明時代といっていいだろう」
クリストファー
22:02:30
「……具体的なことが解ったのか?」
#ロイ
22:02:57
「ああ、推察も混ざるが、時間を掛けて調べたことだ。それなりには信用してくれていい」
22:03:32
「《五芒》が造られた理由――それは、世界を喰らうある存在が原因となっている」
クリストファー
22:03:33
「そうか……」 頷いて、とりあえず話を聞く構え。
キルシー
22:03:57
「……《黄昏》」 ぽつりと呟き
#ロイ
22:04:21
「そう――彼の者の名は、《黄昏》。当時の人間たちは、世界を喰らう魔をそう呼んでいた」
#ルーベルリア
22:04:44
「…………」 胸の前できゅ、と拳を握る。
#ロイ
22:05:21
「どういう原因で、どうやってそれが現れたのかは判らない。だがそれは、唐突に、現実のものとして人間たちの前に現れた」
クリストファー
22:06:05
「……」 この辺までは、まだ以前聞いた話だな。
#ロイ
22:06:35
「《黄昏》は種族を問わないどころか、非生物に至るまであらゆるものを喰らい、世界を飲み込まんとした」
22:07:22
「だが、当時の人々も黙ってやられていた訳ではない。《黄昏》に立ち向かうために、様々な対策を講じ、技術を生み出した」
22:07:51
「しかしそのどれもが実らず、途方に暮れていた先に、一振りの剣が彼らの前に現れた」
ジーク
22:08:10
「一振りの剣……だと?」
#ロイ
22:08:17
「それが〈ヘミ・イグニス〉。君たちが以前訪れた遺跡で掴んできてくれた剣だ」
22:08:24
情報を掴んできてくれた、ね。
22:09:11
「人々は愚かにもそれを奪い合い、最終的にそれを手にしたのが建国王フェンディル。ここまでは、半分くらいおさらいだな」
22:09:37
「《五芒》が造られたのは、その後のはずだ」
22:10:05
「〈ヘミ・イグニス〉の力を用いて、《黄昏》を封じ込めるために、ね」
#フロレンツィア
22:10:36
「……封じたってことは、倒すことは出来なかったの?」
#ロイ
22:11:07
「倒された、と信じたいところだが……これまでの状況を見るに、封印するに留まったという見方しか出来なくてね」
22:11:20
「君たちも、何度も《黄昏》と呼ぶべき敵を見ているだろう」
22:11:55
「そして、《五芒》で何かが起こる度にその近くに居た誰かが異形の魔物へと変貌することも」
ジーク
22:12:15
「……ああ。実際に見てきた」
#ロイ
22:12:32
「俺の推測だが、あれは《黄昏》がこの世界に顕現しようとしている、もしくは干渉し、生物を変異させているのだと思う」
22:13:00
「《黒の教団》が信仰していたのも、《黄昏》なのかもしれないな。……彼らがその存在を何処まで認知していたかは判らないが」
ジーク
22:13:37
「なるほど、ね」
#ロイ
22:14:09
「彼らの行いは、《五芒》の封印を解き、《黄昏》を再び世に放つ行為だ」
クリストファー
22:14:31
「……」 ちらり、と。ルーベルリアやオルハの様子を伺いつつ話を聞いている。
#ロイ
22:14:48
「また、蛮族たちが行っている事も、それと同じ。このまますべてが解放されれば、《黄昏》は真に復活を遂げるかもしれない」
#ルーベルリア
22:15:20
「……」 苦々しげに、右手で左腕を押さえ、俯く。
ジーク
22:15:24
「うろ覚えなんだが……《五芒》に封印されている大いなる力っていうのは、イコール《黄昏》っていう認識で正しいのか?」
#マシュー
22:15:46
「それが《黄昏》だけだと、おかしなこともあるな」
キルシー
22:15:58
「……そうだな」
#ロイ
22:16:05
「《五芒》に封印されているのは、恐らくは《黄昏》だけじゃない」
22:16:49
「《黄昏》を討ち倒すために生み出された大いなる力のひとつ――〈ヘミ・イグニス〉に関する何かも、同じく封印されているんじゃないかと、俺は考える」
ジーク
22:18:18
「剣本体かは別にして、ってことか」
#ロイ
22:18:36
一瞬ルーベルリアを見やるが、すぐに視線を外し。 「ああ、それ以上細かいことは流石に分かってなくてな」
クリストファー
22:18:43
「《大いなる力》は《黄昏》への対抗手段をひっくるめてそう呼んだ、って話だったな」
#ロイ
22:19:02
「そうだ。《大いなる力》は、対抗手段の総称に過ぎない」
#オルハ
22:20:01
「《五芒》の封印を解く鍵となるのは、血や、魂といったところかしら」
#ロイ
22:20:44
オルハに頷き。 「今までのことを考えると、それがキーとなっている可能性は高い」
22:21:03
「具体的にどのくらい必要なのかは、見当もつかないけどな……」
キルシー
22:21:06
「確か……魔力を持つ人間を攫おうとしていたこともあったな」
ジーク
22:21:09
「嫌な対価だな。……だが、ただの血や魂がいいってわけじゃあないんだろ」
#ロイ
22:21:41
「……いや、ただの血や魂でも賄え得るとも考えられる」
#メレディス
22:22:06
「そう考えられる根拠は――」
クリストファー
22:23:49
「シモンの時は、ロシレッタの住人を操って《五芒》の生贄にしようとしていたからな」
#ロイ
22:24:08
「ああ。それも重要な根拠のひとつだ」
#オルハ
22:24:45
「それと、《血の禊事件》ね」
クリストファー
22:24:49
「数があれば、質はある程度補えるんだろう、とか。そういう推測をあの時は立ててた気がするが」
#オルハ
22:25:04
「多分、クリス君のその推測は正しいわ」
22:25:29
「あの事件では、多くのエルフと、フェンディルの民が非業の死を遂げた」
キルシー
22:25:32
「…………」
22:25:44
フローラをちらりと見て、視線を戻す
クリストファー
22:26:04
「……あ」
22:26:08
誤爆
#フロレンツィア
22:26:09
「…………忘れる訳ない……。あいつらが、あそこでしたことを……」
クリストファー
22:26:10
「……ああ」
ジーク
22:26:37
「……そうだったな」
#フロレンツィア
22:26:51
「……あいつらは、あたしのママたちで、《五芒》を解放したのね」
#オルハ
22:28:01
「……そして、《天上への階梯》で生贄となったのは――たった1人」
22:28:53
「彼女のことを考えるに、数を補う質か、質を補う数があれば、解放は果たされると見ていいでしょうね」
ジーク
22:29:19
「……」 何とも言えない表情で、腕を組み黙る
#ロイ
22:29:52
「……俺が今回伝えられるのは、そのくらいだ」
22:30:10
「君たちには、辛い話になるから伝えるかはちょっと迷ったんだけどな……」
ジーク
22:30:38
「知らずに進める道に、欲しい未来は無い。こいつは、聞くべき話だった」
#フロレンツィア
22:31:17
「……うん、そうね。……何も知らないままで居るのも、辛いもの」
#マシュー
22:31:48
「蛮族共もその話をある程度知ってて、《黄昏》を呼び覚ますのが目的なのか?」
ジーク
22:32:12
「いや。……そうじゃあないだろう」
キルシー
22:32:22
「世界を喰らうと知っていながら呼び覚ますことにメリットは感じられないが、な」
#マシュー
22:32:28
「だろうな。呼び起こした所で、奴らも食われちゃ意味がない」
ジーク
22:32:46
「奴ら蛮族の掲げる剣の大本は何か、っていえば――」
#ルーベルリア
22:33:11
「……第二の剣、〈イグニス〉」
ジーク
22:33:39
「――そうだ。それを考えれば、何を欲しているかも直ぐにわかる」
クリストファー
22:34:04
「ま、連中としちゃ、力になり得るなら第一でも第三でも構いやしなさそうではあるがな。特に、あの男は」
#メレディス
22:34:51
「ロイ先生の言う通り、《黄昏》と共に〈ヘミ・イグニス〉やそれに類する何かが封じられているなら……ってことですね」
ジーク
22:35:50
「もしかしたら、あっちはもう少し詳しい情報があるのかもな。第二の剣の系譜なら十分に在り得る」
キルシー
22:36:14
「……寧ろ、偏った情報を持っているのかもしれん」
22:36:53
「《五芒》であのような化け物が出ると想定できていないというのは、少々意外だった」
クリストファー
22:36:54
「どういうモノかは解らないが、こっちにはない情報を持ってるのは、確かだろうな」
#フロレンツィア
22:37:02
「だったら、あたしたちはあいつらより先に、あたしたちでしか掴めない情報を得ないとね」
#オルハ
22:37:35
「……話を聞くに、今回現れた化け物はシモンやテムズが変化したものとも大きく違う印象を受けたけど、ね」
#イクスラーゼ
22:38:22
「まあ、今回あたしたちから言えるのはそこまでさ。あとはみんなで頑張ってくれたまえ!」
#ロイ
22:38:33
「おいおい、お前は何も言ってないだろう……」
クリストファー
22:39:38
「今回は、その時に誰かが贄に捧げられた……ってわけじゃあ、無かったしな」
ジーク
22:39:38
「とはいえ、助かった。何か知っていればと思って話を聞きに行くつもりではあったんだ」
#ロイ
22:39:56
「少しでも役に立てたのなら幸いだ」
#オルハ
22:40:11
「これで尚の事、あの遺跡へ向かう必要が出てきたわね」
キルシー
22:40:19
「……」 何か考える仕草をしてから 「……そうだな」
ジーク
22:40:21
「どちらかといえば、中途半端に開いた門から顔を無理矢理出したと言った様子だった」 >クリス
#マシュー
22:40:38
「…………」
22:40:52
「……ま、そうだな。予定通り、俺たちはルーの眠ってた遺跡へ行くとしようぜ」
クリストファー
22:40:55
「そうだな。今までみたいに何かが変化したって言うよりは……あそこから、何かが直接出てきた……そんな感じか」
#マシュー
22:41:09
「ルー子も、いいな?」
#ルーベルリア
22:41:49
「……そうね、行きましょう。きっと、今ならもう少し多くのことを教えてあげられると思うから」
#メレディス
22:42:25
「じゃ、予定通り準備をして、行くとしましょうか」
クリストファー
22:42:38
「……ああ、そうするか」
ジーク
22:42:40
「ああ、分かった」
キルシー
22:42:55
「了解した」
#フロレンツィア
22:43:22
「じゃあ、一旦解散して、またあとで此処に」
22:43:29
「……ルー、無理はしないでね」
GM
22:43:43
ということで準備タイムに入るが今回は特に戦闘の予定はないので
22:43:49
今のうちにしておきたい会話があれば、というとこだ。
ジーク
22:43:57
うむ。
キルシー
22:43:58
ふむ
ジーク
22:44:12
おれはくりすをかりていく。
クリストファー
22:44:30
借りられていく
ジーク
22:45:38
クリス本人の希望とかキルシーの要望とかあれば順番考えるけど
キルシー
22:45:57
うーむ
ジーク
22:47:40
とくにぽっとでなきゃ、とりあえずやっていい? 場所はここの酒場とか上の階の廊下とかそういうところでいい
GM
22:47:58
ええで。
クリストファー
22:48:07
場所は任す
ジーク
22:49:20
じゃあ何か、普段舞台にしない廊下とかでもいいか? ばったり出くわしたついでに、みたいな
クリストファー
22:49:56
OK
GM
22:51:10
 
22:51:11
 
ジーク
22:52:59
各々、解散して慌ただしくも静かに用意を済ませていく中、荷物を持った状態でばったりとクリスとジークが顔を突き合わせて思わず足を止めていた。
22:54:03
「……っと。先輩か、用意は済んだのか?」
クリストファー
22:55:20
「ん……ああ、そんな大層な準備もないしな」 普段から何かあった時の為にすぐに出れるようにはなっている。
22:55:27
「そっちは?」
ジーク
22:56:33
「俺は……前回、戦闘したのに消耗が少なくてな。ポーションを一つ仕入れなおしたら終わりだった」 どこか戸惑いを感じさせる物言いで応える
クリストファー
22:57:35
「そりゃ結構なことだと思うが……どうしたんだよ、その顔は」
ジーク
22:58:41
「魔晶石を使わなかったんだ、一つも」 湯水のように消費している愛用品の名をあげ、戸惑いの正体をさっさと口にする
クリストファー
22:59:45
「……」 あの時の戦闘。確かに違和感はあった。じっとジークを上から下まで見る。
ジーク
23:00:44
「クリス先輩……」 『……これ、何て言ってるか分かるか?』 言葉を途中で切り替えて繋ぐ。共通語から、魔法文明語へ
クリストファー
23:01:44
ぎょっとした表情になり、 「……お前、いつの間に魔法文明語なんて覚えたんだ」
ジーク
23:02:39
『この間の……』「……ん、ん。この間の転移、あっただろう。あの時からだ。気が付いたら"知ってた"」
23:04:20
「"術式"も頭の中にあるんだ……【アース・ヒール】は、操霊魔法、だったか?」
クリストファー
23:04:48
「……あの戦闘、お前が魔力を操ってたように見えたのは、勘違いじゃなかったみたいだな」
ジーク
23:05:44
「その通り、あの時には使えてた。手元に発動体がないから試してみれないが……多分、魔法そのものだって使える」
クリストファー
23:07:13
「いつだったか……確か、そう。お前……とルーの中には、大量の魔力が眠っているとか言ってたっけな」
23:07:38
「それが、自由に操れるようになった、ってことか」
ジーク
23:08:22
「多分、な。《天上への階梯》で使った"焔"も、今なら自由自在だ」
クリストファー
23:08:52
「……“知ってた”のはそれらの扱い方だけか?」
ジーク
23:10:18
「分からない。……が、聞いてくれるか。俺では考え付かないが、先輩なら判ることもあるかもしれない」 廊下の壁側へ寄り、荷を下ろして壁にもたれかかる
クリストファー
23:11:42
「……。とりあえず、聞くだけ聞こう」
ジーク
23:13:22
「あの仮面の連中を止めに飛び出そうとした時、"これから起こる事"が先に映像として頭の中に浮かび上がってきた。魔法のほうとは違って、"知っていた"というよりは、"未来を見た"ような感じだった」
23:13:53
「あの時、俺はてっきり先輩やキルシーも同じものを見たと……思っていたんだが」
クリストファー
23:13:54
「……何だと?」
23:14:23
「いや……俺は……何も見なかった」
23:14:34
「キルシーも……そういう様子はなかったように思うが」
ジーク
23:15:25
「似たようなことは過去にあったはずだ」 そう思っても仕方ないだろ?と視線を向け
クリストファー
23:16:01
「……ああ、確かにな」
23:16:05
「だが、今回はお前だけ、か……」
ジーク
23:16:22
「先輩へ”間に合う、行け”。そう言ったのも……はっきりと"間に合う未来"が見えたからだ」
クリストファー
23:17:05
「……未来が見えた、か」
ジーク
23:17:52
「あの現れた……恐らく《黄昏》についても、過去にない強いイメージを受けてる。"これは、倒さねばならないものだ"、ってね」
クリストファー
23:18:47
「……」 ふむ、と腕を組んで考え込む。
ジーク
23:18:57
「また、自分には打倒出来る、とも。アイツが出現した時、同時に俺も"何かの力"を得たように感じた」
23:19:26
「自覚した上で"何か"を掴んだんだ。それが何なのかは……はっきりしないんだが」
23:20:13
「恐らくはルーと同じ能力か何かだと思う。……これは、どういうことだ?」 困惑しているのだろう。取り留めのない内容をつらつらと語る
クリストファー
23:21:00
「ちょっとした確認、なんだが……お前、自分の出自は解らないんだったか?」
ジーク
23:21:26
「全く、これっぽっちもな。判ってるのは、物心ついた時点で例の魔女に育てられていたってことだけだ」
クリストファー
23:23:41
「魔女、な……。突っ込んだ話だが、拾われ子、ってことで間違いないのか?」
ジーク
23:24:45
「らしい、としか。そう聞かされてはいるんだが……」
クリストファー
23:26:13
「実子だっていうなら、その魔女から遺伝したとか、そういうことも考えられたが……どっちかっていうと、最初に思いついた仮説の方が近そうか」
ジーク
23:27:11
「実子って言う線を推されても困るところだが……最初の仮設?」
クリストファー
23:27:59
「魔力の使い方とかを“知ってた”って聞いた瞬間に思いついたことがあってな。お前、【リーンカーネーション】って魔法のことは知ってるか?」
ジーク
23:28:33
「……いや、知らないな。どの魔法だ?」
クリストファー
23:29:43
「神聖魔法の一種だ。最高位に近いレベルの神官でないと扱えないもんだがな」
ジーク
23:30:11
「そんな上等な魔法の名前が出てくるってことは、魔法の継承か何かに関わるモノなのか?」
クリストファー
23:30:50
「……この魔法は、死んだ人間を転生される、っていう代物だ」
23:31:25
させる、だな
ジーク
23:31:42
「……なんだかおぞましい話だな。俺は違う誰かなのか? ああいや、こう考える俺がその転生前の俺本人ってことなのか?」
クリストファー
23:33:10
「まあ、手順としては、まず死んだ人間に魔法を行使する。すると、その魂はどこかに居る母親の腹の中にいる胎児に宿り、やがて生まれてくる」
ジーク
23:34:32
「……つまり、転生前の知識をあの出来事をきっかけに"思い出した"、と?」
クリストファー
23:34:35
「産まれたそいつは普通に育ち、一定の年齢に達すると、転生前の記憶と、技術すらすべて思い出す」
ジーク
23:35:17
「だが、俺が思い出せたのは操霊魔法だけだぞ。……操霊魔法しか取り柄が無かったのか、前の俺は」
クリストファー
23:35:55
「まあ、だから可能性の一つだ。その魔法を行使されたにしては、解せないところも多いからな」
ジーク
23:37:14
「なるほど……な。それって、元が誰だったか、っていうのは調べる方法があるのか?」
クリストファー
23:37:44
「とはいえ、生まれてこの方一切学んでもない技術や知識を急に思い出すってのは、前世のモノだと考えるのが妥当だが……前世の調べ方、なあ」
ジーク
23:39:23
「聞くに、最高位に近い神官の魔法なんだろ? 過去に使用した記録とかってありそうじゃないか」
クリストファー
23:39:51
「……まあ、そんな魔法を行使されるとしたら、余程の人物ではあるだろうな」
ジーク
23:40:05
「……寒気がするな」 俺がよほどの人物か。
クリストファー
23:41:14
「その力がやがて後世にも必要になる、とか――まあ、気持ちは解るけどな、正直、色々目の当たりにしてると納得できないこともない」
ジーク
23:42:47
「とりあえず……それに関しては手出しできそうにないな。ラ……コークルに調べてもらうとか、自分で思い出すかどうか、ぐらいか」
クリストファー
23:43:28
「各神殿のそういう記録を漁る、なんてのは流石に相応の権利がなきゃな」
23:43:51
「あとは、そうだな。お前の言うとおり、自分で思い出すか……もしくは」
ジーク
23:45:15
「……もしくは?」
クリストファー
23:47:42
「……お前の力は、特異なものだ」
23:49:16
「魔術・操霊術の才能の方はどっちかって言えば珍しい方だが、まあ特異という程のものでもない。問題なのは、“焔”の方だ。こんな力はそうあるもんじゃない」
23:50:43
「だから、過去存在した、同じ力を持つ人間を調べていけば、お前の前世に行き当たる可能性は高い」
ジーク
23:50:47
「否定はしない。少なくとも、今同じことが出来そうな奴をルー以外には知らない」 彼女もやれるかどうか見たことは無い
23:53:40
「……調べるならそっちか。だが、未来視のほうはどうなんだ。先輩やキルシーも、まるで無関係じゃない筈なんだが……」
クリストファー
23:56:16
「……その辺については俺も解らないけどな。けど、ルーの力とお前の力に密接な関わりがあるのは違いないだろうし、このままルーのことと……それに限らず、《黄昏》や《五芒》に関して調べていけば、お前の力に関することも解るかもしれない」
ジーク
23:57:22
「……まさか、ルーの過去を調べるついでに俺のことまで調べられるとは。世の中分からないな」
クリストファー
23:58:54
「正直、ルーのことは気にしてはいたけどな、お前までそんなことになってるのが驚きだよ」
ジーク
23:59:32
「俺だって驚いてるさ。そこらに居る孤児の、たまたま魔女に拾われただけの餓鬼だと思ってたからな」
2015/02/15
ジーク
00:00:40
「良し。一先ずは、今出来ることを専念する、それだけで良さそうだな。やる事さえわかれば問題ない」 パシン、と手のひらと拳を打ち合わせてニヤリと笑う
クリストファー
00:01:40
「たまたま拾われた、か。……ここまで話を聞いた限りじゃあ、偶然だとはあまり思えないな」
00:02:58
ふう、と溜息を吐いて。 「いつもの調子に戻ったみたいだな」
ジーク
00:03:13
「長話に付きあわせた。やっぱ、俺じゃあ分からない事のほうが多いようだし、困ったらまた頼むよ」
00:03:45
「おう。問題はなくなった、お陰様でな」
クリストファー
00:03:59
「一応言っとくが、俺が言ったのは全部可能性の話だからな、鵜呑みにはするなよ」
ジーク
00:04:31
「それでも、先輩が話してくれたってことは信憑性のあるネタなんだろ? なあに、外れてたって苦情は出さないさ」
クリストファー
00:06:30
「俺の知識の中で、あり得そうだと思ったのを言っただけだ。……ま、後から文句言ってこないならいいさ」
ジーク
00:06:56
「おうとも。……じゃ、俺は先に合流場所へ行ってるぜ」
00:07:43
「何か、また分かった時は教えてくれ」 荷物を背負い、言いながら合流場所へと駆けて行く
クリストファー
00:08:14
「ああ。……つっても、俺ももう準備はないから――と」 もう行った。忙しない奴だ。
00:08:51
「俺はゆっくり行くか……」 時間ギリギリというわけでもないし。
#ルーベルリア
00:10:41
「――……」 二人が行った方向とは逆側の廊下の角に、1人の女が立っていた。
GM
00:11:20
 
00:11:21
 
00:11:41
――《遺跡と花の丘》に存在する崩壊した都市。この玉座の地下に広がる遺跡で、君たちはルーベルリアとの出逢いを果たした。
00:11:55
倒壊した家屋が並ぶ市街跡と歩いていくと、それらがやがて消え、瓦礫と折れた白い柱ばかりが並ぶ区画へと入る。
00:12:03
以前はこの辺りで、君たちを誘うように"女の幽霊"の姿が見えたが、今日はその姿は影も形も見えない。
00:12:19
 
00:12:20
 
00:12:28

***遺都ディルクール***

00:12:36
 
00:12:38
 
#オルハ
00:13:12
「以前は、奥の玉座の辺りから地下へ降りたのよね」 BGM:遺都シンジュク/http://www.nicovideo.jp/watch/sm21433279
キルシー
00:14:00
「……」 そういえば玉座の裏を打ち抜いて蹴破った気がするな
#フロレンツィア
00:14:27
「……壊れた家ばっかりの場所を抜けた後は、お城の跡か……。ちょっとさみしい所ね」
ジーク
00:14:39
「そんなこともあったか? ……かなりもう懐かしい出来事だな」
#ルーベルリア
00:15:12
「まだ1年も経っていないはずなのに、随分昔のことに感じるわ」
#マシュー
00:15:29
「今度は前と違って、俺たちも居るけどな」
#メレディス
00:15:50
「ですよ。わたしみたいなフレッシュな後輩がいるんですから、しみったれた空気はなしです」
ジーク
00:15:55
「あの時一緒してたメンバー以外は、ここに来るのは初めてか?」
クリストファー
00:16:15
「別にそんな空気は出しちゃ居ない気がするが……」
#メレディス
00:17:51
「少なくともわたしは初めてですね」
#フロレンツィア
00:17:57
「あたしも初めて……よね」
#オルハ
00:18:09
「何でそんな自信なさげなのよ……」
ジーク
00:18:12
「何でそんな自信なさげなんだ」
#フロレンツィア
00:19:17
「ううん……何でかしら。よく判らないけど自信が持てなくて……」
#メレディス
00:19:35
「まだ若いのに呆けとかやめてくださいよ。あ、最初から結構呆けキャラでしたね……」
ジーク
00:19:43
「おかしなやつだな。似た遺跡にでも潜ったのか……」
キルシー
00:19:56
「……まだあの頃は出会ってすらいなかっただろう」
クリストファー
00:20:07
「まあ、遺跡潜りなら何度もやってはいるが」
ジーク
00:20:08
「……エルフに若いとか、呆けとか、どうなんだ?」
#マシュー
00:20:25
「まあ実際フローラちゃんは人間基準でいっても若いだろ」
#フロレンツィア
00:21:00
「みんなとそう歳は変わらないけど……別にボケてはないわよ。失礼しちゃうわ」
クリストファー
00:21:05
「まあ、デジャビュ、って奴じゃないか。初めてのことに既視感を感じる、っていう」
ジーク
00:21:11
「エルフに年齢のネタ振るのが怖くて聞いたことねえよ」 >ましゅー
#ルーベルリア
00:21:46
「一説では、それは前世の記憶だ、なんて言われたりもするわね」
キルシー
00:21:54
「……ともあれ、ルーベルリアが眠っていた奥まで行くぞ」
#オルハ
00:22:02
「ええ、行きましょう」
ジーク
00:22:06
「……」 前世の記憶というワードに、思わず黙り込んでしまう
キルシー
00:22:08
「突然コークルから呼び出しをされる前に、な」
GM
00:22:19
一行は玉座に到達し、そこから地下へと降り、かつて通った道を辿っていく。
クリストファー
00:22:23
「そういう説も、あるな」 前世か。出発前に話していただけに、タイムリーな話だ。
GM
00:22:31
随分と前に1度訪れただけだというのに、何故だろうか、君たちの足には一切の迷いがない。
00:22:43
地下の遺跡は無機質でつるつると輝く黒壁に囲まれ、それが蒼く発光している。
00:22:56
進んでいくと、君たちの耳に水の流れる音が届くようになる。
#フロレンツィア
00:23:07
「……水の音?」
クリストファー
00:23:20
「……ああ。この遺跡にも、水路があるんだ」
#オルハ
00:23:23
「最初に来た時も、確か話したわね」
ジーク
00:23:25
「ああ。例にもれず水路がな」
#オルハ
00:23:43
「フェンディル各地に張り巡らされた、魔法文明時代の上下水道の話」
キルシー
00:24:07
「ああ。確か奥の部屋では赤い水と透明の水がいくつか流れている光景があった筈だ」
#メレディス
00:24:23
「ディルクールでも、当時の浄水設備の恩恵とかを受けてますからね」
#フロレンツィア
00:25:10
「聞いたことがあるようなないような……。河も流れてるし、水に困らない場所よね、ディルクールって」
ジーク
00:25:31
「フローラとしちゃ、過ごしやすい環境なんじゃないか?」
#フロレンツィア
00:26:04
「そうね。夏は泳ぐ場所には困らなかったし、水が身近に感じられる場所って過ごしやすいわ」
#ルーベルリア
00:26:26
「流石にエレディアには敵わないでしょうけど、ね」
クリストファー
00:26:37
「留まることのない水の流れは、マナの流れを円滑にする――だったか」
ジーク
00:26:40
「思いの外ドワーフは過ごしにくかったりするのかね。そういえばあまり姿も見ない」
#フロレンツィア
00:26:42
「そりゃあそこと比べるとね」
クリストファー
00:27:10
「古代のフェンディル王国じゃ、そんな風に云われていたとか、前にルーが言ってたな」
#マシュー
00:27:20
「よく覚えてるな、そんなこと」 感心したようにクリスを見る。
ジーク
00:27:40
「全くだ。俺はさっぱり忘れていたぞ」
クリストファー
00:28:02
「行く先行く先の《五芒》で同じような水路があるんだ、嫌でも頭に残る」
#ルーベルリア
00:28:17
「その通りよ。――だから、かつてフェンディルの民は国中にマナを張り巡らせるために、水路を敷いたの」
#オルハ
00:28:39
「……ルー?」 確信を持った彼女の言葉に疑問を覚え、彼女を見る。
ジーク
00:29:34
「……行こうか、奥へ」 様子の違うルーに、声をかけて先へ進む
#ルーベルリア
00:29:38
「行きましょう。もう少しで、私が眠っていた場所に着くわ」
キルシー
00:30:13
「……ああ」 
GM
00:30:20
 
00:30:38
そんな会話を広げながら進んでいくと、やがて君たちは異質な両開きの扉の前に辿り着く。
00:30:51
黒と蒼の空間の中で、ただひとつ明滅を繰り返す赤い扉には、魔法文明語でも、古フェンディル語でもない文字が浮かび上がっている。
00:30:59
今ならばその文字の意味は、君たちは理解出来る。ただし、頭で理解できるのではなく、ただ漠然とそう思う、というだけに過ぎないが。
00:31:32
『世界は黄昏れ、流転する。彼の者、輪廻と解放を司り、我ら導く者なり』
00:31:39
そう認識した瞬間、扉は重苦しい音と共に開かれる。
00:31:49
 
00:31:51
 
00:32:00

***遺都ディルクール 創世の場***

00:32:03
 
00:32:05
 
00:32:34
扉の奥には、広い四角形の空間が広がっている。その縁は水路で覆われ、流れる水に囲まれていた。 BGM:GATE OF STEINER -piano-/http://www.nicovideo.jp/watch/sm15151006
00:32:43
部屋の壁には、見る限り5つの水路が開いており、そこからこの部屋に水が流れこんできている。
00:32:51
北、東、西、南東、南西――その5方向から流れる水は、以前は3つが無色透明、2つが赤が混ざって濁っていたはずだ。
00:33:00
しかし今は、北、東、西から流れて来る水は鮮烈な赤に染まり、南西のそれは赤黒く、南東だけが無色のままとなっている。
00:33:09
部屋の中央には、蓋が閉まった状態の黒塗りの棺。ルーベルリアは、その棺の中で眠っていた。
00:33:18
目に見える状況以外、特別なことは何もなさそうだが……。
#オルハ
00:33:37
「……水の色が、以前とは違うわね」
クリストファー
00:33:56
「……ああ」
キルシー
00:34:18
「……そうだろうとは思っていたが、な」
ジーク
00:34:24
「今ならもう、簡単に想像がつくな」
#フロレンツィア
00:34:30
「……北に、東に西……。どれも、解放された《五芒》の方向……よね」
#メレディス
00:34:45
「フローラ先輩にしては鋭いですね」
#マシュー
00:35:17
「南西のだけちと色が違うが……ま、無色じゃないことに変わりはないか」
キルシー
00:35:19
「茶化すな」 そう言いつつ、残った無職の水路の前まで歩いて
00:35:27
無色!
#メレディス
00:36:12
「何をするつもりなんです?」
クリストファー
00:36:38
「……《生誕の産室》が手付かず、か」
キルシー
00:36:47
「いや……この方角の向こうを考えていただけだ」
#オルハ
00:37:34
「クリス君が今言った通り、その先は《生誕の産室》――バルバロスの顎南部ね」
キルシー
00:38:11
「兵も退かせてある。蛮族が儀式を行うのは容易い状況だろう……とな」
#ルーベルリア
00:38:22
「……」 そんな君たちをよそに、ルーベルリアは棺へ向けて1人歩いていく。
#オルハ
00:38:44
「とはいえ、《進化の庵室》で失敗した今、彼らも簡単には……ルー?」
キルシー
00:39:14
「……」 横目でルーベルリアの動きを追う
#ルーベルリア
00:39:55
そっと、棺の蓋に触れ、君たちに向き直る。
00:40:34
「――今なら、少しだけ、貴方たちに過去を教えてあげることが出来るわ」
ジーク
00:40:58
「……過去、か」
#ルーベルリア
00:41:23
「それと……ジーク。貴方が望むのならば、貴方が“魔女”に育てられた理由も」
ジーク
00:41:53
「ッ……、育てられた、理由……だと?」
キルシー
00:42:32
「……?」 眉を顰め 「その理由も何か、関係があるのか」
クリストファー
00:43:15
「……順を追って話してくれ。ジークのことは、とりあえず後回しでいい」 心の準備も必要だろう。
#ルーベルリア
00:43:22
「――ええ。ジークも、私も只の人間ではないから」
クリストファー
00:43:29
後回しでも、だな
ジーク
00:43:35
「聞くさ、全部。……教えてくれ」
#ルーベルリア
00:44:08
「…………」 クリスとジークの答えに頷くと、彼女は棺の蓋の中心に指を当てる。
00:44:20
彼女の指がなぞる先には、酷く掠れた紋様があった。
GM
00:45:05
ルーベルリアがそれをなぞり終えると、棺を中心に空間が歪み、遺跡とは別の情景が映し出される。
00:45:12
 
00:45:13
 
00:45:49
「……ダメです、陛下。今回の被験体も、耐え切ることが出来ませんでした……」
00:45:58
何処かの研究施設だろうか。見たことも聞いたこともない複雑な設備が並ぶ部屋の中で、重々しく研究員風の男が首を横に振る。
#陛下と呼ばれた男
00:46:16
「……そうか」
GM
00:46:25
陛下と呼ばれた髭を蓄えた男もまた、それに心苦しげに応じる。
#陛下と呼ばれた男
00:46:37
「……私は、もう何人の子を犠牲にしたのだろうか。このラクシア中の歴史を見ても、此処まで無実の人々を殺した王は、私を置いて他に居らぬであろう」
GM
00:46:47
呟きながら、男は透明なガラスに触れ、区切られた空間の奥を見る。
00:47:04
その奥には、1人の人間の死体。かろうじて人だと分かるものの、四肢は欠損し、その形は五体満足には程遠い。そしてその横には、ぽつんと、紅い剣が転がっている。
00:47:17
「陛下、お気を確かに。……陛下は、世界のために行動されているのです。この研究が完成しなくては――かの剣が奴の手に渡れば、それこそこれだけの犠牲では済みません」
#陛下と呼ばれた男
00:47:33
「……分かっている。分かっているからこそ、悔いるのだ。……己の無力さを、この身の矮小さを」
00:47:43
「只の人の身では、その力の一端を使うことは出来ても、真にかの剣を扱うことは出来ぬ。……神の器、何としてでも完成させねばならぬ」
00:47:56
「後悔を止めることは出来ぬであろう。故に、彼らの怨嗟を刻みつけながら、私はこの非道を続けよう。……皆の者、もうしばし、付き合ってくれ」
GM
00:48:01
 
00:48:13
――景色は変わらないが、一度人々が消え、再び現れる。
00:48:22
現れた人々は、今度は口々に歓声を上げている。
00:48:33
「出来た……! ようやく、辿り着いたんだ!」
00:48:43
「陛下! 成功です! あの者こそ、神の器――〈ヘミ・イグニス〉を操る担い手に他なりません!」
00:48:58
王は、期待と後悔、希望と絶望、あらゆる感情が混ざっているような顔を浮かべ、扉を開き、ガラスの奥の部屋へと駆けていく。
00:49:07
向かう先には、片手に紅い剣を携えた少女が居る。
00:49:18
ドレスから露出した背中には、焔を模した紋を持ち、その髪と瞳は剣と同じく燃えるような色を宿していた。
#剣を持つ少女
00:49:40
「――……私、は……」
GM
00:49:50
額から生えた角を王へと向けた少女は、今にも消えそうな声で、王へと声を投げる。
#陛下と呼ばれた男
00:50:02
「……ああ……ああ……。そなたは……生きているのだな……。その剣を振るっても、壊れることなく……」
GM
00:50:10
王は少女の両肩を掴み、震える声を絞り出す。
#剣を持つ少女
00:50:25
「……生きている? あなたは……誰? 私は、何……?」
#陛下と呼ばれた男
00:50:41
「――そなたは、そなたこそは、《計画を壊す者(ラーズグリーズ)》」
00:50:58
「……幾千、幾万もの犠牲の先に生まれた、この世界の英雄だ……」
GM
00:51:07
少女を抱きしめ、目尻に涙を浮かべながら、王は続ける。
#陛下と呼ばれた男
00:51:36
「……紅き剣の担い手よ、そなたには、重い宿命を背負ってもらわねばならぬ」
00:51:54
「全ての怨みは、私が受け止めよう。この世の全ての愛を、そなたに捧げよう」
00:52:09
「……だから、頼む。……私たちを、この世界を――正してくれ」
#剣を持つ少女
00:52:44
「……」 少女は、その言葉にやや戸惑いを見せていたが、やがて抱きしめられたまま、空いた手で王の背中に優しく触れた。
00:53:25
「……私は何も知らない、分からない。ただ分かるのは、貴方に生み出され、生を授かったこと――だから、名前が欲しい。……他の誰も持たない、私だけの名前」
#陛下と呼ばれた男
00:53:35
「ああ……分かった」
00:53:44
「そなたに捧げる最初の愛は、そなたの名だ」
00:54:04
「そなたの名は――ルーベルリア・フェンディル。紅き焔をその身に宿した、この国の至宝だ」
GM
00:54:10
 
00:54:11
 
00:54:39
映像はすべて消え、再び水路に囲まれた現実へと立ち返る。
#ルーベルリア
00:55:41
「これが、私が――後の“紅き魔女”、“枯れ木の魔女”が生まれた時のこと」
#フロレンツィア
00:56:17
「……ちょ、ちょっと待って。その魔女って、ジークの……」
ジーク
00:56:21
「……ルー、お前が……?」
#ルーベルリア
00:58:02
「……ええ、私が貴方を育て――貴方を棄てて去った“魔女”」
キルシー
00:59:14
「…………」 首を横に振る。嘘だとは思っていない、が…… 「……信じられない話だ」 
ジーク
00:59:17
「ち、違う。棄てられてなんかいない。俺は……見送ったんだ。出ていく……お前を」
クリストファー
01:01:13
「……ルー、これだけじゃないんだろ。俺達に教えることは」
#ルーベルリア
01:01:24
「……ええ」
01:01:53
「今貴方たちが見た男が――建国王フェンディル。……研究の果てに、私を生み出した人よ」
01:02:52
「魔法文明時代、突如現れた《黄昏》に、人々は苦しめられていた」
01:03:21
「ロイが言っていた通り、人々はその中で〈ヘミ・イグニス〉を見つけ出し、こぞってそれを求めたわ」
01:03:48
「どうにかそれを手に入れたフェンディルは、その力を振るい、《黄昏》を滅ぼそうとした」
クリストファー
01:04:15
「……だが、手に入れはしたものの、自身で扱うことは叶わなかったんだな」
#ルーベルリア
01:04:43
「けれど、〈ヘミ・イグニス〉の力は、彼に操り切れるものではなかった。……如何に優れた才能を持っていたとはいえ、出来たのは精々、自分の命を多少延ばすことくらいだったわ」
01:05:22
「それが、人の身の限界。だから、彼らは造り出そうとしたの」
01:05:43
「それを操れる高次の人間(ハイマン)を」
#オルハ
01:06:43
「……ハイマン。……現代でも、希少ながらそういう種族が残っているとは聞いているけれど」
#ルーベルリア
01:07:08
「……より正確に言えば、通常のハイマンより、一歩も、二歩も先に行った存在」
クリストファー
01:07:44
「……そうだろうな。現代で確認されているハイマンは、お前みたいな力は持っちゃいないし、寿命も短い」
#ルーベルリア
01:08:58
「その魂に穢れを宿すことで強靭な肉体を得、特殊な紋様を刻みつけることで類稀な魔力を持った個体。彼らが求めたのは、そういうものだった」
01:09:56
「そしてその先に生まれたのが、この私。焔の紋を持ち、〈ヘミ・イグニス〉を振るうために生まれたハイマンとも違う種族よ」
01:10:50
「フェンディル王と、フェンディルの人々は約束通り、生み出した私にあらゆる愛情を注いでくれた」
01:12:15
「彼らは、本当に私を愛してくれていた。この身に宿命を背負わせたことなんて、まったく気にならない程にね」
01:13:02
「成長し、〈ヘミ・イグニス〉の力を自在に操ることが出来るようになった私は、フェンディル王と共に、《黄昏》との決戦に挑んだわ」
01:13:38
「……結果は、言うまでもないわね。《黄昏》を滅ぼすことは、叶わなかった」
01:14:44
「滅ぼすことが出来ない代わりに、せめて私たちは、《黄昏》を地の底に封じることを決めたわ」
01:15:01
「国土全域を使った魔法陣を利用して――ね」
クリストファー
01:15:16
「《五芒》、か」
#ルーベルリア
01:16:16
「ええ、そう。フェンディルの中でも魔力が滞留しやすい場所を選び、楔を打ち、全てをひとつの陣として、水路で繋ぐ――」
01:16:59
「その楔であり頂点が《五芒》であり、此処がその中心」
01:18:53
「この《国土魔法陣》を使い、私たちは《黄昏》と……」 そこまで言ってから、ジークを見る。 「……此処は、見せた方が早いかしらね」
ジーク
01:19:14
「……俺?」
キルシー
01:20:18
「……」 まさか、とジークの存在に疑問を巡らせる
#ルーベルリア
01:21:19
「これから見せることは、貴方にとって酷なことかもしれないわ」
01:21:30
「けれど同時に……“今の貴方”の希望にもなりうる」
ジーク
01:21:39
「俺にとって……酷?」
01:22:02
「……構わねェよ。俺は、前に進むと決めたんだ」
#ルーベルリア
01:22:24
「……分かった」 頷くと、もう一度棺の上の陣に指を触れさせる。
クリストファー
01:22:27
「……」 考えこむような仕草をしながら、ジークの方を見る。
GM
01:22:33
 
01:23:10
――風景ががらりと変わるかと思いきや、映し出されたのは、まさにいま君たちが立っているその場所だ。しかし、水はすべてが鮮烈な赤に染まっている。
01:23:20
そして、その中心には黒塗りの棺。棺の前には、2つの人影がある。
01:23:29
1人は、先程まで王と呼ばれていた男。全身に傷を負い、片腕も失い、満身創痍の状況だ。
01:23:41
もう1人は、紅いシルエットの女性。見た目こそ大きく成長しているが、先の少女――ルーベルリアその人に違いはない。
#ルーベルリア
01:24:00
「……これで、封印が完成するのね」
GM
01:24:09
棺に手を触れさせながら、ルーベルリアが呟く。
#フェンディル王
01:24:20
「ああ……。……すまぬ、力が足りぬばかりに、彼らを滅ぼすまでには至らなかった」
#ルーベルリア
01:24:32
「……いいえ、貴方が居なければこの世界はもう滅んでいた。これが、実現出来る最善の手よ」
#フェンディル王
01:24:42
「だが……いずれ、この封も破れる時が来るであろう。ジャーベルも、《黄昏》も、しばしの眠りについたに過ぎぬ」
#ルーベルリア
01:24:58
「安心して。だから私が居るの。――紅き剣の担い手である、私が。……そう教えてくれたのは、貴方よ」
#フェンディル王
01:25:09
「……そなたには、頭が上がらぬな」
#ルーベルリア
01:25:20
「ふふ、頭が上がらないのはこちらよ。貴方は私を生み出し、愛を与えてくれた。……宿命なんて、まったく辛く感じない程にね」
#フェンディル王
01:25:44
「私は幸せ者だ。……卑賤の身から一国の王となり、民に恵まれ、そなたのような最愛の子を得ることが出来た」
01:25:53
「……だが、私が帯びた使命は未だ果たすことが出来ていない。この封印も、一時凌ぎに過ぎぬ」
01:26:31
「――ルーベルリアよ、そなたもまた、今この時より永い眠りに就く。次にそなたが目覚める時は、同じく《黄昏》たちも目覚めるであろう」
GM
01:27:11
王の言葉に、ルーベルリアはこくりと頷く。
#ルーベルリア
01:27:20
「私は、いつか彼らを討ち倒すわ。どれだけ時間を掛けたとしても、必ず」
#フェンディル王
01:27:30
「ああ。我らが悲願、何千、何万の時が掛かったとしても果たそうぞ。そのために――私もそなたに魂を捧げ、肉体を棄てよう」
01:27:58
「いずれそなたが《黄昏》たちと対峙することになった時、私の魂も、そなたと共に歩むことを此処に誓う」
#ルーベルリア
01:28:10
「……ええ」 胸に手を当て、優しく微笑み返す。その後、彼女は棺の中にその身体を収める。
01:28:25
「それじゃあ、おやすみなさい。また会う日まで、さようなら――ジークフリート」
GM
01:28:40
ジークフリートと呼ばれた王は、彼女に微笑むと、棺の蓋をそっと閉める。
01:28:48
そして、棺の前に立ち、残った手を用い自らの血で、棺の蓋に陣を描く。
#フェンディル王
01:29:02
『――ジークフリート=ノーブランド・フェンディルは誓おう。この血と魂を、ルーベルリア・フェンディルに捧げることを』
01:29:34
『そして願う。愛する我が子が、いつの日か使命を果たし、真の生を手にすることを――!』
GM
01:29:43
彼が魔法を唱えると、彼の肉体から光の珠が現れ出で、棺の魔法陣へと吸い込まれていく。
01:29:52
肉体は糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ち、肉も血も、その場に溶けるように消えていった。
01:29:54
 
01:29:56
 
01:30:10
――映像が消え、辺りに、静寂が戻る。
#フロレンツィア
01:31:03
「…………」
#マシュー
01:31:33
「……建国王が、ジークフリートか」
#オルハ
01:31:52
「ジーク君、貴方に名を与えたのは……」
ジーク
01:31:57
「……」 固まったまま、言葉を失いルーを見つめる
#ルーベルリア
01:32:22
「彼にその名を与えたのは、私よ」
キルシー
01:33:09
「……今、此処にいるジークフリートは……何者なんだ」
01:33:29
「“彼”、そのものなのか……?」
#ルーベルリア
01:34:05
「……肉体は、建国王とはまったく違うわ」
#メレディス
01:34:38
「……じゃ、ジーク先輩が孤児だっていうのは本当なんです?」
クリストファー
01:34:38
「……つまり、完全に別の人間として転生したってことか」
#ルーベルリア
01:34:52
「…………」 メレディスにも、クリスにも首を横に振った。
01:35:18
「クリス、〈イグニス〉がどんな力を司っているかは知っているわよね」
クリストファー
01:36:15
「……ああ」
01:38:15
「“解放の剣”イグニス。有名なところでは、“戦神”ダルクレムがその力で、自分に従っていた者達の魂に穢れを与え、蛮族を造り出した」
#ルーベルリア
01:40:20
「ええ。そして同時に、イグニスは生命力の象徴でもある」
01:41:03
「〈ヘミ・イグニス〉は、そのイグニスの性質と――ルミエルの創造の力を持っていた」
クリストファー
01:41:10
「ああ。蛮族側の神々が関わっている逸話が多いせいでネガティヴな印象が多いが、世界の創世においては、ルミエルが創った存在に、生命力や生存本能を与えたともされている」
01:41:53
「……なんだと? イグニス直系の魔剣じゃあないのか」
#ルーベルリア
01:42:31
「……起源は、私もはっきりとは知らないの。扱う中で、そういう力が備わっていることを知ったというだけだから」
01:43:26
「その2つの力を併せ持っていた〈ヘミ・イグニス〉は、それらが融合した“生命の創造”の力を持っていたわ」
01:44:45
「――ジーク。貴方の肉体は、その力で私が造り出したの」
クリストファー
01:44:46
「生命の、創造……」
01:45:05
「――!」
#ルーベルリア
01:45:09
「……私と共に眠る、フェンディル王の魂の器とするために」
ジーク
01:45:17
「お前が……つくっ……た……?」 自分の両手を眺め、そしてもう一度ルーを見る
#ルーベルリア
01:45:52
「…………」 彼女はまっすぐとジークを見つめ返す。
01:46:14
「……貴方は、過去を思い出せないのではないの」
キルシー
01:46:20
「――……な……」
#ルーベルリア
01:46:28
「貴方には、私が生み出す以前の過去が、存在しない」
ジーク
01:48:28
「……俺は、フェンディル王なのか?」 僅かに震える声で問いかける。 
#オルハ
01:48:34
「そんな話……簡単には信じられないけれど……」
#ルーベルリア
01:49:17
「……貴方が持つ魂は紛れも無く、彼と同じものよ。けれど、貴方は彼とまったく同じ存在ではない」
ジーク
01:50:11
「それは……俺が持つ、"焔"の力の……ことか?」
#ルーベルリア
01:50:12
「貴方が何者であるかを決めるのは――貴方自身よ」
01:50:58
「……“焔”の力も、そのひとつ。貴方は貴方の意志を持ち、その力を顕現させた」
01:51:41
「そして、貴方はフェンディル王とは違う、貴方だけの繋がりを持っている。そうでしょう?」 ジークの周りに立つ仲間たちを見回し。
ジーク
01:54:29
「……」 仲間を順に見やり、動揺や混乱で震えていた手を握りしめて止める。
#フロレンツィア
01:54:56
「ジーク……」
ジーク
01:56:07
「俺は、俺だ。それを決めるのも、俺だ。――そう言う事だな、ルー」 はっきりとした声で、ルーを真っ直ぐ見据えて問いかける
キルシー
01:56:10
「……ふん」 苦し紛れに皮肉を口走ろうと 「そうだな。お前がフェンディル王な訳がない」
01:56:34
「何せ、国を建てるだなんてお前が出来る訳無いだろう?」
#ルーベルリア
01:56:34
「…………」 答えに口元に笑みを浮かべて、頷いた。
#マシュー
01:56:56
「ははっ、ジークくらいぶっ飛んだ奴なら、いつかやりかねないとは思うけどな」
ジーク
01:57:07
「ちょっと黙ってろ」 ギロリ、とあまりとげとげしくない口調でキルシーを黙らせて歩み出る
クリストファー
01:57:20
キルシーの言葉に小さく吹き出し、 「いや、確かにそうだな」
キルシー
01:57:59
「そんな怒るな」 同じように、冗談交じりでそれを躱し
ジーク
01:58:45
「……ったく。ルー、俺が決めていいのなら、お前に言っておくことがある」 と、手を伸ばせば届くところまで歩み寄って宣言する
#ルーベルリア
01:59:11
「……何?」 ジークを見上げ、小さく首を傾げて問う。
ジーク
02:02:40
「まだ、実感も半ばだが、納得と言うか……心で理解出来ているから、はっきりと言わせてもらう」
02:03:19
「かつての……ジークフリートもまた、確かな"俺"だ。"俺"と"ルーベルリア"が育んだ絆が"今"を繋げてくれている。だから――」
02:07:28
「――"ジークフリート"としても、俺は此処に在ると宣言する。"今"も"過去"も、お前を独りにさせたりはしない」 そう言って、優しく頭を撫でてやる
#ルーベルリア
02:08:52
「――……」 言葉を失い、口を両手で覆い、思わず両の目に涙を浮かべる。
ジーク
02:09:23
「……これまで、ありがとう。これからもよろしく頼む」
#ルーベルリア
02:09:51
「……思い出した時、伝えるか迷ってしまったのは、怖かったからなの」 涙を浮かべたまま、ぽつりと、漏らし始める。
02:10:19
「……それを伝えることで、貴方が傷ついてしまったらどうしよう。……貴方が、私を恨んでしまったらどうしよう、って……」
02:11:15
「でも……貴方はそうして、貴方のままで居てくれている」
02:11:54
「――ありがとう、ジーク。……私は、貴方に生み出されて、育てられて……そして、貴方を育てて――良かった」
02:13:08
「…………」 言葉を終えると、涙を拭い、表情を引き締める。
02:13:28
「さっき、これは貴方の希望にもなりうると、私は言ったわね」
ジーク
02:13:59
「……ああ」 一呼吸おいて、"自分"をはっきりさせルーと向き合う
#ルーベルリア
02:14:08
「その理由も、併せて話すわ」
02:14:47
「《五芒》で封印や解放に使われた血と魂は、そこに封じられている者の元に捧げられる」
02:15:42
「ジークフリートの魂も、封印の為に捧げられ、私の中に眠っていた」
02:16:01
「そして、私の元から離れ、今は貴方の中に在る」
ジーク
02:16:15
「……待て。まさか」
#フロレンツィア
02:16:44
「……ルーの言いたいこと、分かったの?」
#メレディス
02:17:08
「……やっぱりこれも、信じがたいことではありますけど」
ジーク
02:17:34
「……まだ、"取り返せる"のか? アイツの……」
#ルーベルリア
02:19:02
「――コークルの魂は、あの時、私の中へと入ってきた。……いいえ、私が彼女の魂を掴み、《黄昏》に渡らぬよう、私の中に収めたの」
ジーク
02:19:51
「お前の……中に?」
キルシー
02:20:18
「…………」 
#ルーベルリア
02:21:13
「ええ。だから私がより多くの力を取り戻すことが出来れば、彼女の魂を解き放つことは不可能ではないかもしれない」
クリストファー
02:21:38
「……今すぐにどうこう出来る……ってわけじゃあ、ないんだな」
ジーク
02:22:09
「……だがそれは……残りの封印もすべて、解き放つということじゃないか?」 もう、残っているのは一つだけだ
#ルーベルリア
02:22:58
「……そう、なるわね」
02:23:26
「そして、封印を解き放つということは、私と同時に――《黄昏》も力を取り戻すことになる」
ジーク
02:23:43
「そうか」
クリストファー
02:24:33
「……やっぱり、お前の力と《黄昏》の封印は連動してるんだな」
ジーク
02:24:42
「――なら、次こそはその息の根、止める他ないだろうな」
#ルーベルリア
02:24:58
「……」 クリスにこくりと頷く。
クリストファー
02:25:31
「お前……やる気、なのか」 ジークの方を見て。
キルシー
02:26:06
「……息の根を止めると言っても、どうするつもりだ」
ジーク
02:26:44
「どうするかは――これから考える!」 知るか! と言わんばかりに
#フロレンツィア
02:26:47
「……それに、封印を解くっていうことは、残りの《五芒》でも、生贄を捧げなきゃいけないってことでしょ」
#ルーベルリア
02:27:20
「……ええ。残り2つの、ね」
キルシー
02:27:21
「……」 はあ、と大きく溜息をつく
#オルハ
02:27:27
「……2つ?」
キルシー
02:27:34
「……一つではないのか?」
#マシュー
02:27:38
「残りは、あの透明のままの一つじゃないのか」
クリストファー
02:27:47
「……」 水路を見て。
#ルーベルリア
02:27:58
「《進化の庵室》の方向を見て」 指差すのは、南西の水路。
02:28:11
そこから流れてくる水は、鮮明な赤ではなく、黒が混ざっている。
ジーク
02:28:32
「……黒?」
クリストファー
02:28:39
「確かに、他と違って……赤ってより、赤黒い感じだが」
#ルーベルリア
02:28:46
「封印が完全に解かれた場所は、あの3つのように鮮やかな赤になるわ」
02:29:14
「あれは、中途半端に封印が解かれた状態。……まだ、魂の質や数が足りていない証拠なの」
ジーク
02:29:30
「もしかして、あの時のアレは不完全……そういや喰い足りないとばかりに手当たり次第に取り込もうとしていた名」
キルシー
02:29:40
「……成程。止めに掛かったのは正解だったのだな」
#フロレンツィア
02:30:10
「あのままじゃ、あの子が犠牲になってたってことね……」
クリストファー
02:30:22
「…………間違いなく完全に解放されてただろうな」
ジーク
02:30:41
「まさか封印を解除するほうで考える羽目になるとは思わなかったが……逆に言うとほっといても封印は解けないのか?」
#メレディス
02:30:58
「……まあ、どのみち解放しなきゃいけないならあの場で解放しておいても良かったかもですけど」
#オルハ
02:31:09
「……メレディス」 咎めるような口調で。
クリストファー
02:31:19
「……バカ言え。そんなわけにいくか」
キルシー
02:31:28
「解放する……か」 あの時会った、口が軽い仮面の言葉を思い出し
クリストファー
02:31:34
「仮に俺達が解放するとしても、別の手を考えるべきだ」
#オルハ
02:31:52
「封印は、時間の経過と共に弱まるわ。……私が目覚めたのも、それが原因だから」
02:31:55
おっと
キルシー
02:32:01
物知りオルハ
#ルーベルリア
02:32:04
「封印は、時間の経過と共に弱まるわ。……私が目覚めたのも、それが原因だから」
ジーク
02:32:20
「そういえば、あの良く分からない"口"が出てくる前に何かを掴み取ったんだが……これは何か知ってるか?」 >ルー
キルシー
02:32:54
「あの状況では気にしている暇も無かったが……そんなこともあったな」
#ルーベルリア
02:33:39
「……それはきっと、貴方だからこそ手にすることが出来た貴方の力よ」
クリストファー
02:34:16
「……あの“焔”の力は、フェンディル王が生前得たものじゃあないのか」
ジーク
02:34:20
「封印解放の糸口になればと思ったが……どうも少し違うみたいだな」
#ルーベルリア
02:34:49
「……ジークフリートは、類稀な魔術の才能を持っていたけれど、肉体や魂自体は、ただの人のそれだった」
キルシー
02:34:50
「……いや、待て」
02:35:19
「解放の糸口ではなくても……お前の“焔”はあの化け物に確実に効いていた」
#ルーベルリア
02:35:30
「多分、ジークは私の力の一端を受け継いでいるから――……」 そこまでいって、キルシーに目を向けた。
キルシー
02:35:59
「かつてのジークフリートが《黄昏》に対抗できなかった力を、お前は持っている……そうじゃないのか」
#フロレンツィア
02:36:47
「だったら、封印を解放しても《黄昏》を倒せるかもしれない……ってこと?」
ジーク
02:36:51
「……前の"俺"が只人だったっていうんなら、そうなんだろうな」
キルシー
02:37:16
「好意的解釈だが、な」 フローラに頷き
クリストファー
02:37:39
「流石に、楽観視するのはまだ早いと思うけど、な」
#マシュー
02:37:40
「その“焔”の力だけならルーにもあるんだろうし、それだけで確実に……とは言い切れないけどな」
ジーク
02:37:43
「つっても、前回ルーが戦った時にもあったんだろう、あの"焔"は」
クリストファー
02:38:00
「ああ。ジークの言うように、同じ力で前回はやりきれなかったわけだ」
#ルーベルリア
02:38:28
「……そうね。“焔”は、私も扱うことが出来る。けれど、それだけでは足りなかったわ」
クリストファー
02:39:18
「……それに、〈ヘミ・イグニス〉そのものは、今あるわけじゃあないだろ?」
ジーク
02:40:42
「何か、今ならその剣使えそうな気がするんだがな」 >ヘミ・イグニス
#ルーベルリア
02:40:54
「剣自体は、私と同化しているようなものなの。……けれど、今の私ではそれを呼び起こして使うことは出来ない」
キルシー
02:41:00
「馬鹿か……」 なんだそのフィーリングは
#オルハ
02:41:04
「……流石に無茶が過ぎるでしょう」
クリストファー
02:41:14
「……あの映像を見てよくそんな台詞がさらっと出てくるな、お前」 若干呆れ気味に。
キルシー
02:41:53
「……封印を解けば、使えるのか」 >ルー
#ルーベルリア
02:42:19
「私の力を取り戻すということは、〈ヘミ・イグニス〉の力を取り戻すことと同義よ」
クリストファー
02:42:28
「……なら、剣は実質こっちにあるようなもの、か」
#ルーベルリア
02:42:33
「だから、封印を解けばその力を振るうことが出来る」
02:42:42
「ええ。そう思ってくれていいわ」
#マシュー
02:42:48
「………………」
ジーク
02:43:21
「ってことは、ルーはやっぱり狙われる筆頭だからきっちり護ってやらんと駄目だな」 ルーの頭を撫で繰り回して言う
クリストファー
02:43:26
「……そんなとんでもないものがすぐ側にあるようなもの、ってのは、なかなかぞっとする話ではあるな」
#ルーベルリア
02:44:05
「ふふ、それなら私は、無茶をする筆頭のジークを見守ってあげないといけないわね」
キルシー
02:44:06
「何難しい顔をしている」 >マシュー
ジーク
02:44:23
「"これまで通り"というわけだな」
#マシュー
02:44:29
「いや、クリスと同じさ。ぞっとすると思ってな」
02:44:43
「それに――どう封印を解くかも、大きな問題だ」
キルシー
02:45:01
「……ああ」
#マシュー
02:45:07
「誰かを犠牲にするなんてやり方、お前たちが納得するとは思えないしな」
クリストファー
02:45:40
「……自然に解けるとしたら、どれくらいかかるんだ」
キルシー
02:46:00
「ルーベルリアが眠りから目覚めた時間経過と同様程度ではないのか」
ジーク
02:46:15
「世代が何回変わるんだ、それは」
#ルーベルリア
02:46:18
「……まだ、数十年、数百年は掛かるでしょうね」
02:46:30
「それも、少なく見積もって、ね」
ジーク
02:46:53
「なあ、いい機会だし聞いてもいいか?」
#ルーベルリア
02:47:00
「どうしたの?」
クリストファー
02:47:04
「……そのまま解けないでいてくれるなら有り難い代物ではあるが、まあ、いろんな理由がそれを許しちゃくれないよな」
ジーク
02:47:28
「一番最初の……シモンのときは、一体何が犠牲になってるんだ? シモンはピンピンしてるだろ」
#メレディス
02:47:31
「ヴィクトールたちだってまさに解こうとしてるわけですしね」
#ルーベルリア
02:49:22
「彼の血と魂が捧げられて、封印は解かれたけど……私は彼を元に戻した」
ジーク
02:50:25
「……一度は持っていかれたということか」
#ルーベルリア
02:50:25
「……だったら、どうして……?」
02:50:47
「……ええ、それは間違いない。でも、彼を元に戻しても、私の力は失われていない……」
#フロレンツィア
02:51:07
「それなら、コークルの魂だって今すぐ戻せるんじゃ……?」
クリストファー
02:51:31
「……まだ自分で把握しきれてない、って風だな」
#ルーベルリア
02:51:50
「……ううん、それは無理よ。出来ることなら、はっきりとそれが可能だと分かるはずだから……」
02:52:12
「ええ……。何か、妙なものを感じるわ」
キルシー
02:52:22
「……かと言って、元に戻せるから誰かを一度犠牲にするという訳にもいくまい」
クリストファー
02:52:37
「戻せるとは、限らないわけだしな」
#フロレンツィア
02:52:42
「……うん、もちろんそんなことは出来ないわ」
ジーク
02:52:53
「そりゃあそうだが。もしかして、その"犠牲を出さない"手法を、蛮族連中は持ってるんじゃないか?」
キルシー
02:53:19
「いや、あの時俺たちが見たのは……明らかにあの仮面の一人が犠牲になるところだった」
#ルーベルリア
02:53:39
「シモンが事を起こした《転生の臥榻》は、ちゃんと封印が解かれているし……」 対応した水路を見る。
ジーク
02:53:48
「だから言ってたろ、望んでるものとは違った、ってさ」
クリストファー
02:54:03
「……いや、だが、連中としてもあの怪物が出てくるのは想定外だった。つまり、生贄を捧げずに開けるつもりだった、ってことだろう」
#マシュー
02:55:02
「今度は、《転生の臥榻》も改めて見に行ってもいいかもな」
キルシー
02:55:19
「……」 顎に手を当て 「……その真偽を確かめる方法は直接訊き出す以外にない、か」
クリストファー
02:55:47
「結果は失敗だったみたいだが、別の解放手段に関して何かしら知ってる可能性は高いな」
ジーク
02:56:32
「んー……」 顎に手を当てて考える
クリストファー
02:56:38
「……そもそも、贄として捧げられた魂は“消耗”されているわけじゃあない――んだよな?」 ルーベルリアの方を見て
#メレディス
02:56:42
「何にせよ、このままヴィクトールたちとドンパチを続けるのは変わりませんね」
#ルーベルリア
02:57:26
「時間が経てば経つ程、私たちの中に吸収され、完全に取り込まれてしまうのは間違いないわ。……そうしなければ、力を維持することは難しくなってしまうから」
クリストファー
02:58:10
「……だが、解放自体の為にそれがエネルギーとして使われてるわけじゃない、と」
#ルーベルリア
02:58:13
「長く、取り込まれることなく、元の形をある程度保ったまま私たちの力となれるのは、ジークフリートやコークルのようなごく一部の者の魂だけ」
02:58:22
「ええ、そうなるわね」
ジーク
02:59:13
「駄目だな、分からん」
#メレディス
02:59:32
「……ま、一度帰って考えましょーよ」
キルシー
02:59:39
「それと、俺からも一つ訊きたい事がある」 ルーベルリアを見て
#メレディス
02:59:44
「色々ありすぎて、そろそろ分かんなくなってきました」
#ルーベルリア
02:59:49
「……うん?」
キルシー
03:00:35
「その昔に《黄昏》を滅ぼさんとしていた時、どうやって奴らの存在を断ち切るつもりだったのだ」
03:00:51
「次から沸いて出てくる奴らなのだろう。その根源があったのか?」
クリストファー
03:01:04
「……」 つまり、その一部以外の者の魂は――、か。 「……ま、そうなると解放に魂が必須、とも思えないな」
#ルーベルリア
03:01:38
「私たちが相手にしていた《黄昏》には、核となる“種”があったの」
キルシー
03:02:07
「“種”……そういえば、前もそんな話をしていたか」
#ルーベルリア
03:02:18
「その種が、次々に魔物を生み出し、世界を喰らった。だから、私たちはその《黄昏の種》を灼き尽くそうとしたわ」
キルシー
03:03:32
「だが、それも敵わず封印するに至った」
#ルーベルリア
03:03:59
「だから、今キルシーが言った次から次へと湧いてくる魔物は《黄昏》の眷属とも言うべきもの。私たちが倒すべき《黄昏》は、その“種”ね」
03:04:02
「……ええ」
キルシー
03:04:25
「となれば、その“種”は今も特定の何処かで眠っているということか」
#ルーベルリア
03:05:42
「……というよりも、封印を解くことがそのまま、その“種”を地上に現出させることになるわね」
ジーク
03:06:54
「最終的に封印を解くのなら、倒す手立ても用意しておけと言う事だな」 頭の痛い話だ
キルシー
03:07:09
「……成程」 頷いて 「今までそれらが漠然とした存在としか認識出来ていなかったのでな」 そういうことか、と
クリストファー
03:07:18
「用意せずに解くつもりだったのかよ」 お前は。
#マシュー
03:07:38
「封印を犠牲なく解く手段に、《黄昏の種》を潰す方法……こりゃなかなか骨が折れそうだな」
#ルーベルリア
03:07:55
「ごめんなさい。私がもう少し早く思い出せていればよかったのだけれど」
キルシー
03:08:10
「一々そんなことを気にするな」
#フロレンツィア
03:08:19
「まあ、これで次に目指すものが見えてきたんだし、大きな前進よ」
キルシー
03:08:27
「今ある状況の中から掴み取るしかあるまい」
#フロレンツィア
03:08:49
「そういうこと。頑張りましょ! あたしたちが揃ってれば、きっと見つけられるわよ」
クリストファー
03:08:49
「……もう二、三聞きたいことがあるが、とりあえず帰ってからが良さそうか」
キルシー
03:09:24
「そう、だな」
#オルハ
03:09:25
「……そうね、長く聞きすぎて私も少し疲れちゃったわ」
#マシュー
03:09:52
「んじゃ、一旦帰るか」
ジーク
03:09:54
「俺もだ。折角教えてくれたんだ、もっとルーと話がしたいな」
#ルーベルリア
03:11:07
「私でよければ、いくらでも付き合うわ」 ジークとクリスに屈託のない笑みを向けた。
#メレディス
03:11:25
「それじゃ帰りましょう。ゴーホームです!」
キルシー
03:11:47
「……」 何か言いたげな表情だったが、それを飲み込み 「ああ、帰るとしよう」
GM
03:12:33
 
03:12:35
 
03:12:57
かつての首都で、ルーベルリアの口から話された驚くべき事実。
03:13:36
驚愕と共に、君たちは新たな希望の道を見出した。
03:14:28
困難な道であることは、誰もが理解している。だが、その先に在る未来を掴み取るために、しっかりとした足取りで、その道を踏み出していく。
03:14:30
 
03:14:31
 
03:14:42


挿話 「真実への扉」 了 


03:14:47
ということでお疲れ様でした。
03:14:53
今回は戦闘もないので経験点もなーいよ!!
ジーク
03:14:54
おつかれさまー
キルシー
03:14:55
お疲れ様でした
クリストファー
03:15:00
お疲れ様でした
ジーク
03:15:07
はーい
TOPIC
03:15:26
2015/02/14_0 挿話「真実への扉」経験:0 報酬:0G 名誉:0 by GM
GM
03:15:39
ラフェンサに話すタイミングはどうするかとかどこまで話すかとかは任せるよ!
ジーク
03:16:34
おいおい説明せねばな
GM
03:17:01
うむ。
ジーク
03:17:47
ではでは
クリストファー
03:17:56
うむ
GM
03:17:59
うむ、今日は一旦解散じゃ。また来週
マシュー
03:18:05
じゃあな、ジーク。次は今日より良いことがあることを願っておこうぜ。
キルシー
03:18:07
ほい
ブランシェ
03:18:11
ウフフ、お疲れ様、キルシー。ついついアナタに頼っちゃうわね。
ルーベルリア
03:22:49
お疲れ様、クリス。また、次の機会に会いましょう。
GM
03:23:10
ジーク
03:23:13
じゃあな。困ったらいつでも呼んでくれよ、GM
発言統計
その他(NPC)285回40.7%9626文字43.6%
ジーク132回18.8%4423文字20.0%
クリストファー117回16.7%3712文字16.8%
GM99回14.1%2737文字12.4%
キルシー68回9.7%1578文字7.1%
合計701回22076文字